2026年3月7日、さいたまスーパーアリーナで開催された総合格闘技イベント「RIZIN52」において、武田光司とビクター・コレスニックの一戦が行われた。当初予定されていたカード変更により急きょ決定した試合であったが、両者は激しい攻防を繰り広げ、会場を大いに沸かせた。結果は武田光司が判定で勝利。持ち前のレスリング力と粘り強さを存分に発揮し、強敵を退けたのである。
本試合は71kg契約で行われた。武田にとってコレスニックは簡単な相手ではない。コレスニックはグラップリング能力に優れ、極めの強さでも知られる危険なファイターである。さらに打撃も鋭く、どの局面でも油断できない総合力の高い選手であった。そのため、この試合は発表直後から格闘技ファンの間でも注目を集めていた。
◾️序盤から激しい主導権争い

試合開始のゴングが鳴ると、両者は慎重な立ち上がりを見せた。武田は距離を測りながらプレッシャーをかけ、得意のレスリングに持ち込む機会を探る。一方のコレスニックも鋭いジャブやミドルキックを放ちながら、武田のタックルを警戒して距離を保とうとする。
最初に大きな動きを見せたのは武田である。タイミングを見計らったタックルでコレスニックの足を捕らえ、ケージ際まで押し込む。ここで武田は強烈なフィジカルを活かしてテイクダウンを狙うが、コレスニックも巧みなディフェンスで簡単には倒されない。
しかし武田は焦らない。ケージ際でプレッシャーをかけ続け、体力を削りながら少しずつ主導権を握っていく。グラウンドには持ち込めなかったものの、コントロール時間を重ねたことで試合の流れを自分のものにしていった。
◾️武田のレスリングが試合を動かす
中盤に入ると、武田のレスリングがさらに威力を発揮する。再びタックルを仕掛けると、今度はコレスニックの体勢を崩すことに成功。そのままテイクダウンを奪い、グラウンドでの攻防へと持ち込んだ。
ここから武田はトップポジションをキープしながらパウンドを落とし、試合を優位に進める。コレスニックも下から関節技やスイープを狙うなど、決して黙ってはいない。しかし武田は冷静に対処し、危険な場面を作らせない。
武田の特徴は、ただ倒すだけではなく試合をコントロールする能力である。グラウンドでも無理にフィニッシュを狙うのではなく、確実にポイントを積み重ねる戦い方を見せた。こうした戦術的な試合運びが、武田の強さの一つと言える。
◾️終盤も集中力を維持
試合終盤に入ると、コレスニックも反撃を試みる。打撃の距離で勝負を仕掛け、鋭いパンチを振るう場面もあった。もしここで一発をもらえば流れが変わる可能性もあっただけに、武田にとっても緊張感のある時間帯であった。
それでも武田は落ち着いていた。打撃戦に付き合いすぎることなく、再びタックルを仕掛けて試合を組みの展開へと戻す。ケージ際での攻防でも粘り強さを発揮し、コレスニックの反撃を封じ込めていく。
最後まで大きなミスを犯すことなく試合をコントロールした武田。試合終了のゴングが鳴ると、観客席からは大きな拍手が送られた。派手なフィニッシュこそなかったものの、総合力の高さを示す堅実な勝利であった。
◾️判定は武田光司

ジャッジの判定は武田光司を支持。レスリングによるコントロール、テイクダウン、試合全体の主導権を考慮すれば納得の結果と言えるだろう。
急きょ決まった試合でありながら、しっかりと勝利を掴んだ武田の実力は改めて証明された形となった。コレスニックのような強敵を相手に安定した試合運びを見せたことは、今後のキャリアにとっても大きな意味を持つはずである。
◾️今後の展望
武田光司はこれまでRIZINのフェザー級・ライト級戦線で存在感を放ってきた選手である。今回の勝利によって、再び上位戦線への浮上が期待されることになるだろう。
特に武田のレスリングは国内トップクラスと評価されており、どんな相手でも試合を自分の展開に引き込む力を持っている。今後タイトル戦線に絡んでいくためには、さらにフィニッシュ力を高めることが課題になるかもしれないが、今回の試合で見せた安定感は大きな武器となる。
RIZINのフェザー級・ライト級戦線は近年ますます激化しており、国内外の強豪が集まる激戦区となっている。その中で武田がどのような位置へと進んでいくのか、多くのファンが注目している。
今回のコレスニック戦は、武田にとって決して簡単な試合ではなかった。しかしそのプレッシャーの中で冷静に試合を運び、勝利を掴んだことは大きな価値を持つ。
RIZIN52でのこの勝利をきっかけに、武田光司が再び大きな舞台へと歩みを進めていくのか。今後の動向から目が離せないのである。


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